ランドセルの人工皮革は買っちゃダメ?人工皮革のメリット&デメリット

人工皮革ランドセルのメリット&デメリットを解説

ランドセルの素材には本革と人工皮革がありますが、市場に出回るランドセルの7割がクラリーノ(人工皮革)とも言われています。素材の特徴を理解し、お子様に合ったランドセルを選んであげましょう。

人工皮革ってどんな素材?

人工皮革(じんこうひかく)とは、天然皮革に構造を限りなく似せて作ったものです。人工皮革と一緒にされやすいものに合成皮革があります。合成皮革は表面層のみ天然皮革に似せて作られた素材なので、見た目は革に似ていますが、風合いや手触りまでは再現されていません。

一方で人工皮革は、天然皮革を限りなく近く再現しているため、風合いや手触りも天然皮革に似ており、耐水性にも優れています。ただ、素材がビニールやプラスチックであるため、本革に比べて劣化が早いのが弱点でもあります。

ランドセルの定番はクラリーノ

クラリーノは1964年にクラレ社が世界で初めて事業化に成功させた人工皮革です。軽くて丈夫で、水に強いのが特徴で、ランドセルの7割はクラリーノと言われる定番素材です。

1970年にランドセル用のクラリーノの生産が始まり、現在は5つの種類がランドセルの本体素材として使用されています。

種類 耐傷性 軽さ 特徴
クラリーノ® ★★★ 一番軽い
クラリーノ®エフ ★★ 軽くてしなやか
クラリーノ®レミニカ ★★ 表面が傷に強くて丈夫
クラリーノ®タフロック ★★★ ハードな傷に強く、最も丈夫
クラリーノ®リピュート ★★ しなやかさと高級感を兼ね備えたメタリック調素材

パール系カラーのランドセルにはクラリーノ®レミニカ、男の子モデルには最も傷に強くて丈夫なタフロックが使用されるなど、そのモデルに合った素材が採用されています。

この他にも、「クラリーノ®ロベニカ」というランドセルの背あて部分に適した素材もあります。ロベニカは通気性が良く、抗菌機能も施されているので、背中のムレや汗を防いでくれます。

クラリーノ以外の人工皮革

最近ではクラリーノ以外の人工皮革も増えてきました。

ベルバイオ 株式会社FILWELが製造するランドセル用の人工皮革
傷がつきにくく、水に強い素材。重量は本皮の半分程度ととても軽量
タフガード 帝人コードレ株式会社が製造・販売する人工皮革
ツヤがないマットな風合いで、耐久性に優れる。水に強く、メンテナンスフリー。
アンジュエール 株式会社FILWELが製造するセイバン専用素材
耐久性に優れ、こすったり引っ掻いても、傷がつきにくい
エクセーヌ 東レが開発したランドセル用の人工皮革
耐久性に優れ、傷がつきにくい
雨など水に強いので、お手入れがほぼいらない

人工皮革のメリット・デメリット

人工皮革のランドセルは本革のランドセルと比べてどうなのか?メリット・デメリットをまとめました。

メリット

  • 軽い
  • 水に強く、お手入れが簡単
  • カラーバリエーションが豊富
  • 価格が比較的安価


人工皮革のランドセルは軽くて、お手入れが簡単なところが一番の魅力です。カラーバリエーションが豊富なので、個性的なカラーを選ぶこともできますし、出来るだけ軽いランドセルを選んであげたいという気持ちから人工皮革を選ぶ方も多いです。

デメリット

  • 耐久性はやや劣る
  • 本革よりも質感は劣る
  • 劣化が目立つ


本革に比べると耐久性はやや劣りますが、6年間使用する上では心配はいりません。ただ、明るいカラーは汚れが目立ったり、シワができたり、素材がくったりとしてくる場合があります。

人工皮革のランドセルはこんな子におすすめ!

  • 通学距離が長く、長時間ランドセルを背負う
  • 小柄な子
  • パール系カラーや明るいカラーのランドセルが欲しい
  • 購入費用を抑えたい
購入費用を抑えたい方は「3万円台で買えるオススメのランドセル」の記事も参考にしてね♪

素材自体が軽くても、背負ったときに重く感じるランドセルもあります。素材だけで選ばずに実際に試着をして、お子様の体に合ったランドセルを選んであげましょう。