牛革（本革）ランドセルのメリット＆デメリットとおすすめ３選

国内ではクラリーノ（人工皮革）のランドセルが主流ですが、最近は牛革ランドセルも根強い人気を誇っています。牛革は生産数が限られているので、ラン活の影響で即日完売・入手困難なモデルも数多く存在します。

例えば、黒川鞄で販売される牛革ランドセルは、販売数分で売り切れるモデルもありますし、セイバンの「HOMARE」も、毎年早い段階で売り切れます。

牛革ランドセルの購入を検討されている方は、牛革のメリット&デメリットを理解した上で、お子様に合ったランドセルを選んであげましょう。

この記事の目次

ランドセルに使われる「牛革」ってどんな素材？
- 牛革の加工は3種類
- ランドセルに使われるのはステアハイド！
牛革のメリット・デメリット
男の子におすすめの牛革ランドセル
女の子におすすめの牛革ランドセル
終わりに

ランドセルに使われる「牛革」ってどんな素材？

牛革は流通量が多く、ランドセル以外にも鞄や財布、靴など、本革の中でも最も多く使われています。牛皮の使用量が多いのは、世界で飼育されている牛の数が約14億頭と圧倒的に多く、牛1頭から採れる皮の量も他の動物に比べて多いからです。

牛革は丈夫で、使えば使うほど風合いが増す、長く使い続けるランドセルにはとても適した素材です。水に弱いというイメージが強い牛革ですが、ランドセルに使用する牛革は6年間耐えられる撥水・防水加工が施されています。

牛革の加工は3種類

ランドセルに使われる牛革素材は、主に「スムース」「ボルサ（シボ）」「ヌメ革」の3種類があります。

スムース	滑らかに見えるように加工されたもの。光沢があり、手触りが滑らかだが、傷が目立ちやすい場合もある。
ボルサ（シボ）	革の表面にシボという立体的な凹凸を付けて加工されたもの。耐久性があり、傷が目立ちにくく、お手入れが楽。
ヌメ革	なめし加工しただけの状態の牛革。使えば使うほど革の色が変化するので独特な味わいがあるが、染色や塗装がされていないため、水や傷に弱く、定期的なお手入れが必要。ランドセルには不向き。

牛革ランドセルのほとんどが「スムース」か「シボ」で作られています。土屋鞄ではヌメ革ランドセルも販売していますが、手入れが面倒なので、専門的なメンテナンス知識が必要です。

ランドセルに使われるのはステアハイド！

牛革は牛の年齢や性別によっていくつかの種類に分類されます。

種類	特徴
カーフスキン	生後6ヶ月以内の仔牛で作られる革。革が薄くて柔らかく、キメが細かい。傷がほとんどなく、とても美しい素材なので牛革の中でも最高品質。
キップスキン	生後6ヶ月~2年くらいの牛から作られる革。カーフよりも少し厚みがあり、丈夫で、キメ細かく、美しい素材。カーフに次ぐ高品質な革である。
カウハイド	生後約2年の出産経験のある雌牛から作られる革。薄くてキメが細かく、柔らかいのが特徴。キップスキンよりもさらに厚みがあり、丈夫。
ステアハイド	生後3~6ヶ月の間に去勢し、2年以上経った雄牛から作られる革。牛革の中で一般的に使用されているのがステアハイドで、「牛革」と記載されているものはステアハイドの可能性が高い。革が柔らかく、カウハイドよりも厚みがあり、耐久性に優れている。
ブルハイド	生後3年を過ぎた去勢されずに育った雄牛から作られる革。厚みと強度があり、牛革の中で最も硬いのが特徴。
ハラコ	胎児や生後間もない仔牛から作られる革。出産前に死んでしまった雌牛のお腹の中にいた仔牛から採られることが多いため、なかなか採れず、採れても量が少ないので市場にはほとんど出回らない。
水牛	水牛（バッファロー）から作られる革。水に強く、傷つきにくく丈夫だが、非常に柔らかい素材。高級素材として取り扱われている。