ランドセルの全体がヘタってしまったり、教科書を入れる部分が歪んでしまったり、全体のフォルムが崩れてしまったりすることを「型崩れ」と言います。ランドセルは6年間使えるように設計されていますが、扱い方を誤ると型崩れの原因となるので注意してください。
この記事では「型崩れの原因」と「型崩れを防ぐ方法」をご紹介しますので、ランドセルを6年間キレイに使いたい方は参考にしてください。
この記事の目次
ランドセルが型崩れしてしまう原因
ランドセルは「サイド」や「かぶせ側」から圧力を受けるので、各メーカーでは大マチの内部に硬い芯材を入れて強化しています。しかし、この芯材が歪んでしまう or 壊れてしまうと型崩れの原因となり、メーカーの修理が必要となります。
ランドセルを投げる、蹴る、踏むだなんて以ての外ですが、乱暴に扱っていなくてもマチ部分が壊れてしまうこともあります。
- かぶせ裏に体操服をはさむ
- かぶせの隙間にリコーダーを挟む
- 純正品以外のサイドバックを取り付ける
このような扱い方をしている場合は、型崩れに注意してください。
ランドセルにキャパ以上の荷物を詰め込んでしまうと、大マチに歪みやヒビ割れが生じます。ランドセルは無理に荷物を詰め込まず、余裕を持った状態で施錠してください。
どうしても荷物が入り切らない場合は「ランドセル専用サブバック」もオススメです。
型崩れしにくいランドセルを選ぶときのチェックポイント
各メーカーでは大マチを強化するために様々な工夫を凝らしていますが、安価なランドセルや軽量をウリにしているランドセルは、芯材が入っていないものも多数存在します。
ランドセルを購入する際は、以下の点を確認してみましょう。
- 芯材の素材は何なのか
- フレームは一体型なのか
- 横や上から圧を加えた時に、元の形にすぐ戻るのか
- 両サイドから押しても硬いのか
上記をクリアしているランドセルは芯材がしっかりしているので、型崩れを起こしづらい安心構造です。
芯材の素材は何が使用されているか
大マチの芯材には、強度と耐久性のある樹脂やプラスチックが使用されています。ただし、樹脂のほうが丈夫な反面、その分お値段も高くなります。
フレーム一体型か
マチ部分の補強はメーカーによって様々ですが、左右のマチと底の3面をまとめて強化しているのが「フレーム一体型」です。芯材はコの字型になっているので、圧力を三面に分散して型崩れを防ぎます。
高負荷に耐える芯材が入っていているならフレームは何でも良いのですが、やんちゃな男の子にはフレーム一体型のランドセルが無難です。
横や上から圧を加えた時に、元の形にすぐ戻るか
両サイドでなく、マチ上部の強度にこだわっているメーカーもあります。取り出し口にワイヤーを入れたり、マチ上部に変形防止板を取り付けたり、その方法は様々です。
マチ上部の強度をチェックする場合は、下記図のように斜め上から圧を加えて、元の形に戻るのかを確認してください。
マチ上部は教科書を出し入れする場所なので、横や上からの圧がかかり最も変形しやすい部分です。6年間キレイに使い切るためにも、必ずチェックしておきましょう。
サイドを押して強度があるか
型崩れ防止の芯材が入っているかどうかは、外観からは分かりません。仮に芯材が入っていたとしても、それが弱い芯材だとすぐに型くずれします。ランドセルの側面を手で押し込んで、強度フレームが機能しているのかを確認してください。
やんちゃな男の子には丈夫な素材がおすすめ
型崩れを防ぐのは、補強フレームの有無だけではありません。高強度の補強フレームが入っていれば安心ですが、
- コードバン
- 牛革
- クラリーノ・タフロック
このように、型崩れに強いメイン素材が使われているのかもチェックしておきましょう。
コードバン
コードバンの革は硬く、牛革の2~3倍もの強度があるとされている素材です。そのため、型崩れに強く、シワになりにくいというメリットがあります。ただしランドセル素材の中では最も重たく、値段も高額になりがちなのがデメリットです。
牛革
強度・重さ・耐久性が安定し、多くの革製品に使われています。シボ加工(表面に見える立体的なシワ模様)が施された牛革は、傷に強い&傷が目立たないので、活発な男の子にピッタリです。
クラリーノ・タフロック
クラリーノ(人工皮革)の中で最も丈夫な素材で、男の子のランドセルによく使用されています。コードバンや牛革よりも軽く、水や湿気にも強い素材なので、重さが気になる子はタフロックを選ぶと良いでしょう。
ここで焦点になるのは「天然素材か?人工素材か?」です。
強度だけではなく様々なメリット or デメリットがあるので、各素材の違いを詳しく知りたい方は下記リンク先の記事をご覧ください。
型崩れしてしまった場合は6年間保証で修理できる?
型崩れはランドセル内部の修理が必要なので、メーカーに依頼しなければなりません。
ここで注意しておきたいのが、型崩れはランドセルとしての機能を損なうものではないので保証期間内であっても有償修理となるケースが殆どです。ただしこれもメーカーによって対応が違うので、詳しくは下記リンク先の記事をご覧ください。
ランドセルの型崩れまとめ
芯材で補強されたランドセルを購入すれば、ちょっとやそっとの圧で型崩れすることはありません。各メーカーが推奨する使用方法であれば、6年間問題なくキレイな状態を保てるでしょう。
- 無理に荷物を詰めない
- ランドセルを背負ったまま、椅子や壁にもたれない
- かぶせに体操服などを挟まない
- ランドセルの上に乗らない
- ランドセルのかぶせを下にして置かない
ランドセルは一度型崩れしてしまうと、自分で修復するのは至難の業です。
正しい使い方をすれば、6年間キレイな状態をキープすることができますので、型崩れしないように大切にランドセルを扱いましょう。