夏の炎天下や長距離通学で、背中一面を汗びっしょり濡らして通学している子供をよく見かけます。汗をかくことは決して悪いことではありませんが、汗をかいた状態で放置すると、蒸れて雑菌が繁殖したり、あせもの原因になったりします。
これからランドセルを購入される方は「通気性の良いランドセル」を選び、すでに購入済の方は「効果的な汗対策」を施してあげましょう。
この記事の目次
通気性が悪いランドセルによる子どもへの影響
子供は汗線の密度が高く新陳代謝も高いため、汗をかきやすく蒸れやすい傾向にあります。
そんな子供がランドセルを背負うと、密着部が広い背中が蒸れて「汗疹(あせも)」ができたり、雑菌が繁殖したりすることも…。また、汗疹をかいてしまうと、傷口から菌が入り「とびひ」になってしまうことも珍しくありません。
「とびひ」とは、あせも・虫刺され・湿疹などをひっかいたり、転んでできた傷に二次感染を起こす、皮膚の感染症です。
それに高温多湿な場所を好むカビにとって、汗をかいたランドセルと背中の密着部分は最適な場所といえます。汗疹や雑菌を防ぐためにも、通気・防臭・抗菌に優れたランドセルを選んであげましょう。
これらの対策は、お子様の金属アレルギー予防にも繋がります。
通気性のいいランドセルってどんなランドセル?
通気性のいいランドセルは、背中に空気の通り道を作り、湿気やムレに優れた素材が使用されています。ランドセルの背あてにくぼみや溝があるのは、通気性を意識した構造になっているためです。
ソフト牛革は通気性バツグン
しっとりとした柔らかさと、なめらかな肌触りが特徴の「ソフト牛革」は、背あて素材としてよく使用されています。天然皮革なので、背負えば背負うほど身体によく馴染みます。
このような天然皮革には「毛穴」があり、それが空気の通り道となることで、背中にこもった熱気を外に逃がしてくれる&蒸れや雑菌を防いでくれる働きがあります。背当てだけではなく肩ベルトの内側にもソフト牛革が使われている場合は、かなり通気性・背負心地に優れているランドセルと考えて良いでしょう。
ただし、牛革はそれなりにコストがかかるため、多くのランドセルでは人工皮革が使用されています。
通気性の良いおすすめランドセル5選
汗をかきやすいお子さまや、通学距離が長いお子さまには、通気性が良く、防臭・抗菌に優れたランドセルがオススメです。数あるランドセルメーカーの中でも、特に通気性に優れたランドセルをご紹介します。
セイバンは「背中通気構造」で通気性を確保している
セイバンの背あてはクッション性とフィット感ある立体的な形状で、一部隙間を作ることで、通気性を確保しています。この「背中通気構造」はすべてのモデルに採用。背あて素材には「ブレスレザー®」という吸湿と放湿を繰り返す特殊なポリウレタン合成皮革を使用しています。この素材は通気性が良いだけでなく、抗菌効果も期待できます。
萬勇鞄は、人工皮革でも通気性・透湿性に優れている
萬勇鞄の背あては2種類あります。
コードバンや牛革のランドセルにはソフト仕上げの牛革が使用されています。毛穴のある牛革は通気性抜群で、さらに背中の汗を吸収してくれるのでいつでもサラサラの肌触りで快適に過ごせます。
タフガードのランドセルにはエアリー®という人工皮革が使用されています。エアリー®は通気性と透湿性に優れ、汗を吸い取り発散してくれるため、蒸れにくく、べたつきません。
イオンは肌触り・通気性に定評のある人工皮革を使用
イオンのランドセルの背あてには通気性が良く、肌触りの良い「クラリーノ®ロベニカ®」や「スーパーブレスター」が使用されています。ロベニカには抗菌機能もフル装備されているので、雑菌を防いでくれます。背あての形状は通気性と背負いやすさを両立した「かるくなーれ」という3点背あて構造になっています。
フィットちゃんは独自の凹凸構造で通気性を確保
フィットちゃんの背あては背中の丸みに合わせて外側を高く、内側を低くした「ウェービータッチ」形状で、さらに凹凸形状にすることで通気性を確保しています。背あて素材には通気性に優れ、撥水加工・防汚加工が施された「エアーフレッシュ」という独自素材を使用しています。
ふわりぃはクッション内の構造を工夫している
ふわりぃは直接体に触れる背あてと肩ひもには「スーパーブレスター」を使用しています。クッション内の空気を通気させ、蒸れを防ぎ、夏場も快適に過ごすことができます。背あては3タイプあり、その中でもエアリーフォームが通気性に優れた構造になっています。
夏場の汗対策は、背あてパッド装着がイチバン!
通学距離の長いお子さまや、汗っかきのお子さまには、汗疹やカビ対策として背あてパッドの使用をおすすめします。
背あてパッドはランドセルの背面に取り付けるパッドで、吸水性・通気性を良くし、背中のムレを軽減するアイテムです。背中のムレは、汗疹の原因にもなるため、各メーカーでは夏場は背あてパッドの使用が推奨されています。
背あてパッドは各メーカーで販売されていて、価格は2,000円までとそれほど高くありません。種類が多いので迷ってしまいそうですが、強いて言うなら洗濯ができる背あてパッドが衛生的です。
最後に…
このように、付属アイテム1つでお子さまの通学が快適になることもあります。この他にも、様々な便利な付属アイテムが販売されているので、興味のある方はリンク先のカテゴリー記事をご覧ください♪